臨床工学科
概要
透析センターの概要
透析センターでは慢性腎不全により人工透析の導入となった患者さまが自宅近くで治療できるようにと、地域に根ざした透析治療の提供を行ってまいりました。
透析ベッド数は20床であり、近隣施設に比べ小規模ではありますが隅々までスタッフの目が届き患者さまとの距離が近い透析室です。
現在は外来・入院合わせ約60名の透析患者さまがいらっしゃいます。
自力での通院が困難な外来透析患者さまに対しては、当院スタッフによる送迎車の運行があり、行田市内だけでなく近隣の市町村から通院されている患者さまにも利用して頂いています。
業務内容
外来通院による維持透析治療だけではなく、入院病床を有する総合病院としての利を活かし、転倒による骨折等、他科にて入院治療が必要となった患者さまには入院病棟と連携した透析治療を提供しているほか、近隣の透析施設から御紹介頂いた患者さまの入院透析の受け入れも行っております。
当院が有する療養病棟においては、自宅や施設からの通院が困難な患者さまや、積極的な治療は必要としないながらも安定した入院透析を希望される患者さまに対し、長期入院透析の受け入れが可能です。
長期入院透析患者さまの受け入れについて、詳細は当院・地域連携室(TEL 048-553-2060)までお問い合わせください。
シャント血管の管理については、当院外来において血管外科の専門医による定期診察を実施している他、狭窄を来した血管に対しバルーン・カテーテルによる血管拡張を行うPTA治療、入院病棟と連携したシャント造設手術、シャントの作成が困難な患者さまに対しての長期留置カテーテルの埋め込みなど、院内で総合的にバスキュラー・アクセスを管理できる体制が整っています。
また近隣の血管外科施設とも連携して、患者さまの診察・治療における協力体制を築いております。
令和元年には透析室・透析機械室の感染設備を日機装社・JWS社製の新型機へリニューアル、また令和2年には新型コロナウイルスの蔓延に伴う感染隔離(疑い者・濃厚接触者を含む)対策の一環として一部ベッドにビニール製カーテンを設置、感染症の拡大防止に努めております。
その他、特殊血液浄化として敗血症患者さまに対するエンドトキシン吸着療法、下肢の血流障害を来した患者さまに対するLDL及びフィブリノーゲン吸着療法、また腹水・胸水の貯留を来した患者さまに対する腹水・胸水濾過濃縮再静注法の実績があり、入院他科とも連携して患者さまの治療にあたっております。
医療機器管理業務として透析関連機器の保守点検や水質管理のほか、輸液ポンプや人工呼吸器など院内の医療機器を電子カルテのシステムと連動した中央管理も行っています。